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名刺印刷、名刺作成
 

 

名刺の歴史

 

 

 
 

 

江戸時代以前から紙片に墨で書いたものが使われていました。現存している文献から判断すると、19世紀初期には、氏名だけ手書きした和紙の名刺が使われていたと考えられています。


印刷した名刺は、幕末開国の頃、外国人と接する役人たちが使ったのが始まりです。当時は、紋所の下に自分の名前を書くデザインのものが主流でした。


このように西洋の影響を受けて名刺を使い始めた日本人ですが、今日では世界の中でもっとも頻繁にビジネスカードを用いる国といわれています。

 

 
 
 
 
 
 

 

中国の名刺の歴史は長く、すでに唐の時代(7〜10世紀)の詩にも登場しています。


中国官僚社会では、地位のある人に会う時は、まず取り次ぎに名刺を渡すのが習わしでした。また何か正式な席に欠礼する場合、下僕に名刺を持たせて挨拶に代えることも行われていました。


当時はまだ紙がなかったため、木や竹の札を使ったと思われます。また余談ですが、この頃は賄賂が盛んでしたから、純金の板に名前を彫って贈ったともいわれています。


このような姓名を記した竹木を「刺」といったところから、「名刺」という呼称は始まったのです。


 
 
 
 
 
 

 

名刺がヨーロッパで最初に使われたのは、16世紀のドイツといわれています。当時は、人を尋ねていって不在だった場合、自分の名前を書いたカードを残していました。


その後18世紀、名刺はヨーロッパ社交界で大流行します。この頃の名刺は華やかな絵入り。特に銅板画を入れたものなどが代表的です。形式や使い方もきちんとした約束事があり、エチケットは重視されました。


そして19世紀ごろから、現在のものに近い、氏名のみを印刷した名刺が用いられるようになります。


英語で名刺をVisiting Cardといいますが、これは名刺が本来、相手が不在の時や食事に招かれた時、お祝いやお悔やみを述べる時などに使用するものだったからです。現在ではこのような習慣はすたれ、職業用に社名や肩書きを入れたBusiness Cardが主流になっています。


 

参考文献: 平凡社 「世界大百科事典」、岩波 「広辞苑」

三槐堂名刺印刷そして名刺作成